パリの日曜日の朝に

ダスタリー東京のブログ

2018年03月30日

こんにちは


今日の日、3月30日と聞くと私は、「 フランシーヌの場合 」 という

昔の歌を想いだします。


皆さんの中にもご存じの方も、いらっしゃる事と思いますが。

日本で作られて、日本の女性歌手が歌った反戦歌です。


その歌の発表当時私は10歳でしたので、その歌の意味するものは 

全く分かっていなかったと思います。


しかし、最近になって、この歌が作られた背景を知りました。


1969年3月30日の日曜日の朝、フランシーヌ・ルコント という30歳の

女性がパリで、シンナーを被り、焼身自殺をしたそうです。

当時のベトナム戦争や、ナイジェリア内戦や、ビアフラの飢餓に

こころを痛めての抗議の自殺だったようです。

しかしこの事件、世界に配信はされたものの、あまり大きく

取り上げられなかったようです。


その3ヶ月後、この事件に心を動かされた日本人が、作詞作曲して当時大ヒット

しました。その歌が 「 フランシーヌの場合 」 でした。

歌った女性歌手はその後も、反戦、反核、反差別を歌い続けたと

いいます。


60年代~80年代にかけては、このようないわゆる反戦ソングは

結構沢山あったと記憶しています。

「 イマジン 」 「 ウィ・アー・ザ・ワールド 」 

「 ワット・ア・ワンダフル・ワールド 」 等々


最近では、少なくはなったものの、あの 「 ハナミズキ 」 や

アイドルグループの 「 目撃者 」 もこれらに分類されるようです。


しかし私には、背景を知ってから尚さらに、この 「フランシーヌの場合 」 

が心に残ります。


一人の焼身自殺で何が変わるかは、彼女も分かっていたはずですが

それでも自身の体に火をつけた彼女。


私達は彼女から何を学ぶのでしょうか。


何かを、自分の命と引き換えに出来るでしょうか。


それもみずからの手で。


2018年 3月30日 東京 金曜日 朝